食後眠くなる原因はコレだ!『インシュリンスパイク』〜血糖値の乱高下

栄養

食後眠くなる、すなわち午後いちの会議でどうしようもない睡魔に見舞われたり、午後はボーッとして集中力がなくなったり、あるいは1日の中で気持ちが上がりとても元気な時といきなりガス欠って落ちる時がある。

このような症状に一つでも当てはまるものがあればあなたの血糖値の安定性には問題がある。ひょっとしたら糖尿病予備軍かもしれないよ!というのが今日のブログです。

糖質は私たちが活動するための大切なエネルギー源です。この糖質は毎日の食事から摂取し消化〜吸収される過程で膵臓から分泌されるインシュリンという消化酵素により分解されて筋肉や肝臓などにグリコーゲンという形に変換されて届けられます。

しかし糖質度の高い食事、すなわち朝食ならパンに塗るハチミツやジャムなどや、甘いものやお菓子などお砂糖を多くふくむもの、精製された炭水化物(白米、白パン、うどん、ラー麺)など食物繊維をあまり含まずグリセミックインデックスの高い、すなわち消化吸収のダイレクトなものなどを常習的に食べ続けている人などは食後に急激に血糖値の上昇が起こります。

血中の糖質が増えるとそれに呼応して糖分解酵素であるインシュリンが活躍して血糖値を一定のレベルまで下げる機能が働きます。しかし上記のグリセミックインデックスの高い食品が入ってきた場合には即時的に血糖値を低く抑える必要に迫られ大量のインシュリンが放出されることになります。なぜならば高血糖状態では血管内壁を傷つけ血管内に炎症を引き起こすリスクが高まるからです。その結果として動脈硬化が進行します。ちなみにインシュリンの分泌が低下して血糖値が高くなる病気である糖尿病はこのような機序で全身の血管がめちゃくちゃになる病気です。これは最悪です。細胞までエネルギーを届けることが出来なくなり末端の組織は最終的には壊死状態を引き起こされる訳ですので糖尿病は怖い。

※グリセミックインデックス=GI値とは食品の持つ消化吸収速度のことで、精製された炭水化物やお砂糖や蜂蜜などの単糖類や加糖類はGI値が高く、繊維質の多い玄米やゴボウなどはGI値が低い。

 

前置きが長くなりましたが、食後に眠くなったり、気持ちが上がったり落ちたりするのは、自分では意識することは出来ないですが血糖値の上昇〜下降に伴って眠くなったり元気になったり気持ちが落ちたりしているんです、私たちは。

普通の健常者の状態では、いくらGI値が高いものを食べてもそんなに急激に血糖値が跳ね上がる、インシュリンスパイク状態になることは無いのですが、常習的にGI値の低い食事を食べ続けていたり、家族歴で糖尿病の既往歴を持つ方(もともと膵臓機能があまり強くないことを表す)などではインシュリンの大量放出が引き起こされることになります。

重複しますが、大量に放出されたインシュリンは急激に血糖値を下げることになります。その状態が冒頭に掲げた「食後眠くなる、すなわち午後いちの会議でどうしようもない睡魔に見舞われたり、午後はボーッとして集中力がなくなったり、あるいは1日の中で気持ちが上がりとても元気な時といきなりガス欠って落ちる時がある。」という状態となり「これはちょっとヤバイですよ!」とサインを送っている訳です。このサインにはこのような体の仕組みをわかっている人しか気がつくことは出来ませんが。

 

そして、ひどい場合では低血糖に陥ることになり、ここに低値の中性脂肪が加わると、これはまたこれでとてもヤバイ状態へと様々な負の連鎖を引き起こしてしまうのです。たとえば低気圧にに弱いとか、精も根も尽き果てて毎日を過ごしているとか、などなど色々。

 

ではどうすればいいのかと言いますと、できるだけ消化吸収に時間のかかる食事を毎食食べるように食生活の見直しが必要です。それ以外だと食後に食物繊維のセプリメントを摂取するのも悪くは無いですがやはり食事の見直し重要。昔からの日本の伝統食、健康食はやはり体と精神にはとても良いです。朝はパンが早くて楽、なのはよくわかりますがせめて全粒粉系のパンにするとか・・・・でも全体の5%全粒粉が入っていれば「全粒粉パン」と謳っていいという規制があるの知っていましたか?食品添加物もそうですが本当に大切な「食」が経済的なドス黒い利権の餌食となりしっかりと勉強して我が身を守っていかないと普通に生活していた結果が様々な病気や認知症に当たり前に陥ってしまう。これは実に悲しくやるせないことです。いつかこの辺りに関して書いていきますが知れば知るほどマジに憤慨します、諸々。

 

また脱線しました。

 

それではこの辺で今日のブログのまとめです。

 

『これは自分の体質では無いのか?と思っている現象が実は毎日の食生活の反応である場合が実に多い。口に入れるものは本当に大切であなたの体質もメンタルも食事の影響をもろに受けていることに早く気がつき改善をしなさい!』

 

以上です。

 

次の食ブログは機能性低血糖についてです。

 

 

 

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