指先のジンジンするような痺れは手根管症候群を疑え!

整体

小指以外の指先、とくに中指や親指から手のひらにかけてジンジンするような痺れや疼痛がなかなか治らないけどどうしたんだろう?

 

って思っている人けっこう多いんです。

 

今日のブログは、手首の真ん中を通る正中神経が圧迫される「手根管症候群」についてのお話です。

 

僕たちの手首の内側にはトンネルのような隙間があって、その中を正中神経という首から指先まで行っている神経が通っています。その神経が圧迫を受けて発症するのが手根管症候群とよばれる神経痛です。

 

ではなぜこの「手根管症候群」が起こるのか?と言う原因ですが、手首に負担をかけすぎた結果、いまはマウスが多いかな。あと肩や腕〜上体の筋肉が弱くなった主婦層の方が家事をしていてなる、とか、妊婦さんや産後のママたちもなりやすいし、更年期にはホルモンバランスの関係からなりやすい。基礎疾患をお持ちの方だとリュウマチとか糖尿病の方はなりやすいです。

 

この手根管症候群の症状って「明け方から寝起きに顕著にじんじん感じる」という特徴があります。またOKサインができずらくなったり、細かいものが掴みづらくなったり、湯呑みやジョッキが持ちづらくなったりもします。

 

こういう神経が犯された痺れや痛みって本当にやなんですよね。

 

僕も数年前に過労プラス、ハードな筋トレがたたったんだと思うんですが、けっこうひどい帯状疱疹にかかって、そのまま帯状疱疹後神経痛に移行し、今もまだ悩まされています。帯状疱疹って肋間神経という肋骨と肋骨の間を通っている神経がウィルスに侵食されて痛みやムズムズ感、痺れなどがあいからまった本当に痛くて、ウザったい感じの症状がいつまでも残るんです。長い人は10年くらい痛いって聞きました。この時は神経ブロックやらリリカや確かトラムセット?っていうヤバい薬も大量に飲んだし、ロキソニンも胃潰瘍になるくらい飲みすぎて今度は胃がめちゃくちゃ痛くなったりしました。普段全く薬など飲まないけど飲まずにはいられない!そのくらい神経痛って本当に嫌なものです。神経の修復にはかなり時間がかかるらしく、まだ違和感がありますが、時間と共に少しずつ軽減していくって感じでしょうか。

 

よってそれ以来、「完璧なアンチ神経痛派!」にっなっている僕はクライアントさんを苦しめる神経痛を許せません。ちょうど腰痛になってこの仕事を始めたばかりの時に腰痛を目の敵のようにして施術していたころを思い出しますね。

 

ちょっと脱線しましたが、この手根管症候群の整形外科での治療は、安静とステロイドの注射が一般的です。それで何事もなく治れば問題はありません。

 

でもうまく治らなかったり、ムズムズ感が取れなかったり、繰り返すような感じがあれば整体の施術はかなり役に立ちます。

 

整体的に手根管症候群の原因を見てみると、手首にくるかなり前から中胸背部と呼ばれる肩甲骨の間くらいの場所、骨で言うとTh3~7番くらいが丸く猫背になり伸び辛くなっている。その時の肩甲骨は外上方に移行して、ちょうど巻き肩の状態になっています。

巻き肩になると肘が外側に開く感じになり、上腕骨と前腕は内旋という親指が内側に巻き込む感じにねじれてきます。そうすると肘を曲げる屈筋群が常に緊張状態になり、手首の内側が詰まってきて循環が悪くなってきます。

これで立派に手根管症候群の発症のベースメントが整うわけです。

ここに何らかの無理が重なることで、どこかのレベルで炎症が起きて手根管症候群という病名がつくような状態にと進んでいくのですね。

ですから炎症が起きている場合には安静と消炎鎮痛剤が必要となります。なおかつ上記の手根管症候群を引き起こす身体レベルの歪みの矯正も必要不可欠である、と考えるわけです。

 

手首という局所をミクロに見て治療していく医学。身体というマクロを踏まえて痛みを発症している手首を整えていく整体療法。考え方が真逆です。それなりにいいところがある。あまりに痛みがひどい時にはもちろんステロイド療法などが必要で、もっと酷くこじらせてしまえば手術も必要な時がある。そこまで放置しないで、なんかおかしいなという治癒力の働きで対処できるレベルで整体療法を受けてリセットワークを行い問題を解決していくのがベストではないでしょうか?と思います。

 

よく整体や自然療法の先生で消炎鎮痛剤を否定したり、ステロイドなんかもってのほかだ!という先生が多いですが、僕の考えはケースバイケース。体に生じてしまった炎症はどんな手を使ってもできるだけ早く抑えていくべきであると思っています。理想は治癒力で制御できる範囲内での自然治癒。

 

それではそろそろ今日のブログのまとめです。

 

『手根管症候群は炎症がひどくなる前に対処しなさい!』

 

以上です。

 

次回の整体ブログは「断発指・ばね指」についてです。

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